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雷対策
〇対雷対策
  昔から雷がきたら電気器具は使用をやめてコンセントからプラグを抜きなさい、電話は通話
をやめて電話線をはずしなさいと言われます。
 雷のエネルギは強大で、これに耐えることは容易なことではありません。
 雷対策で最も有効に機器の故障、焼損を防ぐのは、雷のエネルギに耐えるのではなく、強大
な雷のエネルギを他の影響の無いところに導き、このとき二次的に雷電流経路を物理的に絶
(制御する)フランクリンの避雷針発明以来の最も古典的な方法です。
 この方法は古くて新しい、雷に「対応」した積極的方法であるといえます。例えば電源系統
であれば単純に雷の接近を人が確認してコンセントからプラグを抜くことによって目的は達成
されます。
 平川研究所では これを雷に「対応」した積極的な方法であると考え、雷に「少しでも対応
する制御」の意味で「対雷制御」とよんでいます。
 
〇雷の侵入を防ぐ
 雷は電気ですから「電流路」があれば「電流」が生じます。この電流(雷電流)が機器を壊
す原因です。 電気器具のプラグをコンセントから抜くなどという対策は、雷電流路を断ってし
まう、極めて単純な方法 です。  
 プラグを手で抜くかわりに、ブレーカ(MCCB)などの、機器と線路の接続、開放をする、
いわゆる「開閉器」を用いてこれをおこなうとするならば、開閉器の接点間の絶縁耐力(放電
を起こさない限界の電圧)は雷により生じる対地電圧よりも大きくなければなりません。
 では具体的にどのくらいの絶縁耐力が必要なのでしょうか。
 配電線路には避雷器が設けられ雷サージを抑えるようになっています。一般低圧配電線路の
雷による誘導電圧の観測結果(平成元年電気学会全国大会 No1221)によると、15kV)未満
のものが全体の93.4(%)15(kV)以上のものが6.1(%)となっています。また5kV未満
のものが全体の70.4(%)となっています。
 空気の絶縁破壊電圧は、1cm)あたりおよそ30kV)で、悪条件(尖った電極などの場合)
の場合、10kV)程度であることが知られています。
 仮に1(cm)の接点離隔距離を持つブレーカを用いた場合、その耐電圧はおよそ10kV)とな
りますが、雷のようなインパルス電圧の場合、耐電圧は3倍となりますのでおよそ30kV)と
なり、接点を飛び越して機器にまで到達してくるものは稀であるということになります。
 最近の高機能型ブレーカの場合、接点離隔距離の小さいもの、半導体回路を内蔵しているも
のも多く、また、小型のブレーカの場合、5(kV)程度までしか耐えられないといったことも
あることなどから、過信はできませんが、雷がきたらブレーカを切るという方法は、有効なも
のであるということがわかります。
〇雷の逆流を防ぐ
 ブレーカを切ることは耐雷対策の施された送信所などで、鉄塔などに落雷を受けた場合など
効果的です。
 落雷時、大地の電位が上がります。このとき大地と架空線間に電位差が生じます。多くの
電流は鉄塔接地(避雷針アース)を介して大地に放流されますが、一部が電位差により、耐雷
トランスの1次側に設置してある設備側避雷器を逆流して電源線に流れます。
 雷対策をしていても被害が出る場合の多くがこの現象によります。機器への影響は耐雷トラ
ンスによってかなり防ぐことができますが、電源線への影響は防ぐことができません。  
 接地条件が良い場合には、設備側避雷器を逆流する雷電流量が少なく抑えられるため影響は
少なくてすみますが、接地条件が良くない場合には逆流する雷電流量が大きく、最悪の場合、
電源線系統の焼損などを招きます。電源線系統が焼損すると、系統復旧に時間がかかるため、
重要な通信の運用などが長時間停止して、二次的に大きな経済的損失が出てしまいます。
 ブレーカをあらかじめ開放しておくと雷電流は設備側避雷器を通過せず、流れやすい大地を
通っていくため、引込ヒューズや電力量計などの電源線系統にある重要な機器が守られます。
 

 

 

 

副次的効果で通信装置(電話装置など)を守る。
 一昔前の黒電話に代わり最近の電話機器はその駆動電力を商用線路から得ているものがほと
んどになりました。
 最近の電話機は高度化、省電力、低電圧駆動回路が多用されています。このため、内部での
サージ耐力が低下している上に、商用線路と接続されていることから必然的に雷による障害を
受けやすい条件が生み出されています。
 

 

 

 

 

 

 
 電話機器内部で、電話線と電源線の接地側を雷電流が通過します。電話線側から侵入した雷
電流が低インピーダンスの電源線側に抜けるため、電話機器が焼損してしまいます。この場合
引込保安器の避雷効果は期待できません。
 
 電源線側を切ると電源線側への雷電流が阻止され、引込保安器の効果が出てきます。
 引込保安器と機器との距離が離れていると電位差が生じ、機器内部で電話線と機器接地との
間で雷電流が流れ、機器を焼損してしまいますので、この場合には機器の直近に避雷器を追加
しておく必要があります。
 現実的に今日の電話線の場合、電話線をはずすこと自体が難しい場合が多く、電源側遮断に
よる副次的な効果を狙うことになります。
    対雷制御は人が直接、雷の接近と離間を判断して行えばよいのですが、
 無人化された設備や遠隔地にある設備などでは現実的に困難です。
  また、判断が遅れ、すでに頭上に雷雲が到達している状態で、電源線や
 電話線などを手で機器からはずすなどということは非常に危険です。
  従って安全・確実に対雷制御を行うためには、専用の雷検知器を中心と
 した自動制御システムが必要になります。

 


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